司法書士の水上和巳です。
断捨離に代表されるように、終活は所持品の生前整理など「もの」を手放す作業が多くあります。しかしその一方で、大切な家族のために何かを遺したり、つないでいく作業も同じくらい、あるいはそれ以上に数多くあります。その一つが家族のために思いを遺すことです。
そこで今回のコラムでは、家族への感謝の気持ちや大切にしてもらいたいことなどをメッセージとして伝えるにはどのような方法があるのか、紹介していきます。
家族にメッセージを遺すのは家族のためであり、自分のため
終活で家族にメッセージを遺すことは、もちろん家族のためですが、自分のためにもなります。それは次のようなメリットがあるからです。
・自分の人生を振り返ることができる
家族にメッセージを遺すことは、これまでの思い出をたどり、エピソードや関係性を振り返ることになります。つまり過去を思い出すことによって、家族との絆を確認したり、深めたりする作業にもなるのです。
このような作業は自分の人生を再確認することになり、自分が歩んできた生き方を認めることにもなります。
・言いづらいことも伝えることができる
家族であっても、いえ、家族だからこそ伝えられないこともあります。しかし、「口に出して言えないことも、手紙やメールでなら伝えることができた」という経験をしてきた方も多いのではないでしょうか。
終活でメッセージを遺すことは、生前では言えないこと、長い間ずっと心の中にしまっていた思いや感謝の言葉を伝えられる希少な機会になるのです。
・これからの人生が豊かになる
家族に対してメッセージを遺す作業は、これまでの人生にひと区切りをつけることにもなります。また、これまで言えなかったこと、最後に言っておきたいことをメッセージに込めて伝えることで、気持ちが軽やかになります。
これが次のステップへと進むきっかけにもなり、これからの人生をより豊かなものにしてくれるのです。
こんな方法も?家族に思いやメッセージを届ける多彩な方法
■エンディングノート
エンディングノートは終活で考えるべきこと、やっておくべきこと、遺したいメッセージなどを記入する終活のためのノートです。質問に答えるような形になっているので、思ったことを書き入れていくことで完成します。
それぞれのノートによって違いがありますが、記入する内容は主に下記になります。
・生年月日などの自分の基本情報
・財産についての情報(どこに預金や貸金庫があるか、キャッシュカードの暗証番号、不動産や有価証券、生命保険について)
・亡くなった時に連絡を取るべき、親族、友人、お世話になった人の連絡先とエピソード
・医療や介護への希望
・葬儀やお墓への希望
・相続や遺言についての希望
・家族に遺すメッセージ
■手紙
家族への思いを素直に表現できるのが手紙です。感謝の気持ちはもちろんですが、後悔していることや希望などをご自身の言葉で書き遺すことができます。特に手紙は個別に伝えたいことがある場合にも便利です。封筒に入れることで他人に見られる可能性が低くなるからです。家族一人ひとりに向けたメッセージを遺しておくことで、より家族への思いを伝えることができるでしょう。
ここ数年、書いた手紙を保管し、誕生日などの指定した日にちに届けてくれるサービスも増えています。もらった人にとってはサプライズにもなりますし、手紙がより感動的なものとなることでしょう。
■自分史
自分自身の歴史を物語にまとめて本にするのが自分史です。自分の人生を後世に遺しておくことができますし、家族へのメッセージとしても活用できます。自分史は物語のように仕上げるだけではなく、家族へのメッセージを込めてコラムやエッセイ風にまとめる方法もあります。
自分史を書くことで、以下のようなメリットがあります。
・自分の生きてきた証を遺せる
・家族との会話のきっかけになる
・終活で何をしなければいけないのかが分かる
・脳を活性化することができる
・自分史を作ることが生きがいになる、など
■アルバム
家族との思い出の写真にメッセージを添えて、一冊のアルバムを製作する方法もあります。写真をたくさん載せるため視覚的にも楽しめ、家族との思い出話も広がります。
アルバムで家族へのメッセージを遺すには下記のような手順で進めます。
①アルバムや携帯電話などから写真を集める
②載せたい写真を選ぶ
③残しておきたいエピソードを考える
④全体の構成を考える
⑤写真にメッセージを添える方法を考える
⑥構成に合わせて写真を順番に並べる
製本するサービスを利用すると写真集のような本格的な仕上がりになります。また、インターネット上のテンプレートや、市販されているアルバムを活用する方法もあります。
■ビデオメッセージ
本人の口から伝えることができるのがビデオメッセージです。感情が伝わりやすいですし、何よりも生前の姿を遺すことができます。近年はビデオカメラだけではなく、スマートフォンやタブレットを用いて録画ができますので、かしこまらないで撮影することもできます。
これらの方法以外に、絵本で家族への思いやメッセージを遺す方法もあります。次の項目で見ていきましょう。
絵本で家族へのメッセージを遺すことでより気軽に何度も読んでもらえる
絵本というと子どものためと思いがちですが、終活でも注目されている一つのアイテムです。それは幅広い世代に読んでもらえるからです。自分史とは違って、絵本で家族へのメッセージを遺すことで、下記のようなメリットもあります。
・可愛いイラストがあるので、手に取りやすい
・孫など小さい子どもにも読んでもらいやすい
・小さな文字がたくさん並んでいるよりも、気軽に読んでもらえる
・読むのに時間がかからないので、何度も読んでもらえる
・絵本は他の本と区別できるのに加え、捨てにくいのでずっと遺る
・リビングなど家の中に飾ることもできる
・子どもの間に受け継がれ、代々読んでもらえる、など
弊社では自分史を絵本で製作する自分史絵本製作サービス「えころ」を展開しています。スタッフと打ち合わせをしながらストーリーやイラストを構成していきますので、特に経験がなくてもスムーズに進められます。
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大切なご家族へのメッセージを形に遺すことが大切
長い間、人生をともに歩んできた家族への思いは、話しても話し足りないはずです。だからこそ、家族へのメッセージを遺しておくことが大切なのではないでしょうか。
絵本、自分史、エンディングノート、アルバム、動画など、どのような形式でも構いません。大切なのは形に残すことです。形に残しておくことで、家族は何度でも簡単に振り返ることができます。
もし絵本で家族へのメッセージを遺したいという場合は、ぜひ自分史絵本製作サービス「えころ」をご活用ください。
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